2011年04月12日
雨ニモマケズ
昨年来、嵐渓荘のテキストデザインをいろいろとお願いしている、
泉田佑子さんがお友達とお食事に遊びにいらっしゃいました。
おみやげに宮澤賢治のあの詩の色紙を頂きました。
ちょっと気どって雪どけの吊り橋で撮影。
館内に飾られている彼女の作品を泉田ギャラリーとしてご紹介します。
まずはこちらの、妙湶和楽。
その言葉の誕生にも彼女はいろいろお知恵を授けて下さいました。
くわしくはこちらの日記をどうぞ→書家の泉田佑子さん
新しい「うたげの間 高城」にも彼女の作品があります。
妙
「たえ」の一文字。妙湶和楽の妙。もともとは妙法蓮華経の妙です。
嵐渓荘の象徴的一文字です。
売店の暖簾にも妙湶和楽。
こちらのデザインは朝食の箸袋にも使われています。
こうして通して眺めていると、
泉田流の書の味わいがなんとなく伝わってきませんか?
ちなみに「新潟チップス」の題字は彼女の作品です。
初対面の時、彼女は若くて美人なので私は少々怪しんだのですが(笑)、
作品をいろいろお願いするにつれて、
彼女の"書"というものに対峙する真摯さに感心するようになりました。
人間性がにじみでた(例えばあいだみつを氏のような)作品が、
いまの世の中では人気がありますが、
泉田さんの"書"そのものの可能性への挑戦みたいな姿勢。
そういう人って逆にあんまりいないように思います。
私は下世話なので、どうやったら彼女が世の中に評価されるだろう…
とすぐに即物的に考えてしまうのですが、もっと彼女に脚光があたるといいな。
そんな期待も込めて書いて頂いた春の書がこれ。
桃花流水(とうかりゅうすい)雪深い山の中。待ちこがれた春を告げる桃の花。桃の花びらを浮かべ、遙か彼方へと川は悠然と流れていく。雄大でどこかノスタルジックな言葉。私にとっての桃源郷。嵐渓荘にも、まもなく桃の花の季節が訪れそうです。
泉田佑子
泉田さん、理解者をたくさんつくってますますご活躍ください。
色紙、大事にします。
あ、そういえば妙湶うどんも彼女に題字をかいてもらってました。→こちら
空左右衛門さんからのコメント。2011年04月15日 00:15
4/11 奇しくも ワシントンDC大聖堂での東日本災害ミサにて 冒頭の宮澤賢治の詩が朗読されたようです。
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