温泉・貸切露天風呂:新潟の温泉旅館「嵐渓荘」

2005年10月27日

春の雪

 皇族というカテゴリーで括られる方々が存在する。現在は貴族とは呼ばないらしい。
かつて(1000年以上前)日本文学は貴族が生み出した。と歴史で習った。
今でも源氏物語はいろんな人によって現代語訳されている。



 最近三島由紀夫の春の雪が映画化された。原作をパラパラ読みはじめた。三島由紀夫がタイに行って暁の寺院を見学したと、タイに行ったときガイドブックで読んだのを思い出した。そうかこの豊饒の海シリーズの取材だったのか。
 たしかタイはかなり昔から王国制で、日本の皇族とのつながりも深く、第2次世界大戦でも友好的だったと聞いたような…。皇族というキーワードでつながる。
 
 女性天皇が次の次くらいに誕生しそう。法律もすんなり通りそう。
 憲法改正問題が発端で国民の関心が皇族関係者たちの生活に向き諸々赤裸々になるかも。
 天皇家はよくテレビにでてきますが、それ以外の皇族関係者もいっぱいいるわけで…。

 春の雪を読み始めたらびっくりした。貴族社会が描かれている。かなりリアル。言葉遣いも古典で習ったような感じで、尊敬語がその方々を描写するときには適宜使われている。
 昔読んだ三島由紀夫の作品に、デカダン貴族がマダムキラー役ででてきたのを思い出した。あたりまえといえばあたりまえか。三島由紀夫は軍服みたいなコスプレ姿で市ヶ谷で切腹したんだった。貴族社会が描かれていているから三島由紀夫なのだった。



 現在、セレブが台頭し中流社会は下流社会(という本がでた)にシフト。
 いわゆる二極化。下流とは貧乏なのではなく、人生への意欲が低い層とのこと。
 いまでも天皇家のカレンダーがかかっているおうちをときどき見かける。

 日本は第二次世界大戦を境に大きく変えられたように説明されることが多いように思いますが、少し社会が混乱してみんなの価値観が一瞬なにがなんだか分からなくなると、その次に敷かれるレール次第でまた昔の姿に簡単に戻るような気がしてなりません。
 秋も深まって参りまして、三島由紀夫からいろいろ考えさせられました。

 本はいいなあ。
 
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チョウサンさんからのコメント。2005年10月27日 23:04

TITLE:
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手にすれば儚く消える春の雪・・・。

お〜い!いつになく何かむずかしくねぇかぁ?

貧乏で意欲も低く、ダラダラなおいらは・・・俺流社会。



けいごさんからのコメント。2005年10月28日 10:28

TITLE: 著者は新潟の人
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おはよう。
 下流社会書いたのは三浦さんという方なのですが上越出身らしいです。
 今回のこの本もベストセラーになって平積みされてますが、前回も売れてました。「ファスト風土化する日本」という本。ネーミングが上手いんだよね。読んでみると両方とも、本の名前からインスピレーションするような内容とは若干異なるというか、かなり大ナタ振るう論調というか…。
 前回の「ファスト…」には、三条市の8号線沿いのロードサイド店舗が並ぶ姿が描写され、例の小学校での悲しい事件も紹介されたりしています。そこを読むと地元だけに、この本のスタンスがよくわかりますよ。
 で、両方とも読みやすい文体で読ませる内容になってますので、新書にしてはちょっと厚いのだけどパラパラ〜といけます。
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