温泉・貸切露天風呂:新潟の温泉旅館「嵐渓荘」

2017年12月08日

羽生善治永世七冠誕生おめでとうございます!

羽生善治永世七冠の偉業達成がテレビやWEBで連日報道されています。
その偉業の一部分に関わることができました。なんとも誇らしいことであります。
嵐渓荘で開催されたのは竜王戦第四局でした。羽生棋聖が勝てば永世七冠に王手がかかる戦い。
また、渡辺竜王が勝てば三局からの連勝となりシリーズの潮目を変える注目の一局でした。
※対局の様子は将棋連盟さんの公式サイトに詳しく掲載されています。
前夜祭の両棋士への花束贈呈は少年棋士が行いました。

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嵐渓荘で戦われた竜王戦第四局は「名局」と評判が高いようです。
特に終盤の勝者羽生棋聖の天才的な寄せは素人の我々にもよくわかる凄さでした。
以下、その棋譜。
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https://shogidb2.com/games/df2679cdfa3fc5144245655aed42f7314fdc7cf6
棋譜テキスト
開始日時:2017/11/23 9:00:00
終了日時:2017/11/24 18:50:00
棋戦:竜王戦
場所:新潟・嵐渓荘
手合割:平手
先手:渡辺 明 竜王
後手:羽生善治 棋聖
戦型:矢倉
(1)▲7六歩 (2)△8四歩 (3)▲6八銀 (4)△3四歩 (5)▲7七銀 △(6)6二銀 (7)▲2六歩 (8)△4二銀 (9)▲2五歩 (10)△3三銀 (11)▲4八銀 (12)△3二金 (13)▲5六歩 (14)△5四歩 (!5)▲5八金 (16)△4一玉 (!7)▲6六歩 (!8)△7四歩 (19)▲6七金 (20)△3一角 (21)▲7九角 (22)△5二金 (23)▲3六歩 (24)△4四歩 (25)▲3七銀 (26)△8五歩 (27)▲6八玉 (28)△7五歩 (29)▲同歩 (30)△同角 (31)▲7八玉 (32)△6四角 (33)▲6五歩 (34)△4二角 (35)▲3五歩 (36)△同歩 (37)▲同角 (38)△6四歩 (39)▲同歩 (40)△同角 (41)▲2四歩 (42)△同銀 (43)▲4六角 (44)△同角 (45)▲同銀 (46)△3三銀 (47)▲5五歩 (48)△7六歩打 (49)▲同銀 (50)△7五歩打 (51)▲6四角打 (52)△7二飛 (53)▲9一角成 (54)△7六歩 (55)▲8一馬 (56)△7五飛 (57)▲6八金 (58)△3四角打 (59)▲4五桂打 (60)△同歩 (61)▲3五銀 (62)△6五桂打 (63)▲7七歩打 (64)△同歩成 (65)▲同桂 (66)△7六歩打 (67)▲6五桂 (68)△7七銀打 (69)▲同金 (70)△同歩成 (71)▲同金 (72)△7六歩打 (73)▲同金 (74)△同飛 (75)▲7七歩打 (76)△6六飛 (77)▲6七銀打 (78)△8八金打 (79)▲6八玉 (80)△6五飛 (81)▲3四銀 (82)△6六歩打 (83)▲5六銀 (84)△3六桂打 (85)▲3八飛 (86)△3四銀 (87)▲6五銀 (88)△4八銀打 (89)▲4四香打 (90)△4三銀 (91)▲4八飛 (92)△同桂成 (93)▲5七玉 (94)△6八飛打 (95)▲6一飛打 (96)△5一金 (97)▲4三香 (98)△同金 (99)▲5二角打 (100)△同玉 (101)▲4四桂打 (102)△同金 (103)▲5三銀打 (104)△4一玉
まで104手で後手の勝ち
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 先手早囲いの相矢倉にはじまり、一日目、渡辺竜王の封じ手は(41)▲2四歩。
予想されていたのは▲6五歩や▲6八飛だったので、2日目朝に封じ手が開封されると、
「意外そうな様子で▲2四歩が指された盤面を見つめていた羽生は、少しして封じ手用紙に視線を移した。関係者が退室すると、前傾姿勢になり脇息を引き寄せる。羽生が勝負どころでよく見せる所作だ。」(将棋連盟Live)と、ここで羽生棋聖は33分かけて応じます。
 その後、羽生棋聖の(52)△7二飛がターニングポイントとなる一手。
森内九段(ニコ生解説)は攻め合いを選択した強気の好手と絶賛していました。
「先手番で前例が少ない相矢倉でしたが、6筋7筋の歩がいない矢倉は薄いので不本意な展開でした。△72飛を見落としていて、そこから苦戦を意識(2日目昼休)」と渡辺竜王はBlogでその時のことを振り返っています。
 そこから(58)△3四角打など羽生棋聖のスキ無く留まり無い攻めが続きます。
そして、運命の(76)△6六飛。
羽生棋聖が解説者の方達の予測、さらにコンピューター予測を超えた一手。神の一手?

このときの予想では△5六飛が有力だったが、なぜ△6六飛としたのか?という質問に、
「△5六飛は▲3四銀のときにいい手が見えなかった。本譜は仕方ないと思った」と、羽生棋聖は局後の感想で答えてられます。
であれば、これはご本人が指したのではなく、天(雨生ヶ池の竜神様?)が導いた一手だったとか?(^^;)
ここから藤井四段に「本シリーズで一番の白眉」と言わしめた羽生棋聖の終盤の寄せが続きます。
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(76)△6六飛 (77)▲6七銀打 (78)△8八金打 (79)▲6八玉 (80)△6五飛 (81)▲3四銀 (82)△6六歩打 (83)▲5六銀 (84)△3六桂打 (85)▲3八飛 (86)△3四銀 (87)▲6五銀 (88)△4八銀打 (89)▲4四香打 (90)△4三銀 (91)▲4八飛 (92)△同桂成 (93)▲5七玉 (94)△6八飛打
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元竜王の藤井九段(テンテー、ニコ生解説)は当初「(76)△6六飛?え~!?なんで?、(78)△8八金打?…これは普通は打ってはいけない手ですね。なんで?」と、まったく展開が見えないと疑問視していました。コンピューターの評価値も羽生棋聖にマイナス評価が続きました。
しかししかし!(84)△3六桂打と羽生棋聖が指したところで、
木村一基九段+深浦康一九段(AbemaTV解説)は(94)△6八飛打までの詰めに気がつき、「いやー、やりますね。感動しました。なるほど、これを狙っているんですか。△4八銀までを、先ほどの△6六飛で読んでいたのかもしれません。」と大興奮。

藤井九段(テンテー)もニコ生解説で筋の全容が見えてくるにつれ、
「ほんとですか~?へ~、こんなの浮かぶわけないよね(笑)神業的な寄せですね。やっぱ凄い」
と、ニコニコにやにや。この辺から視聴者のコメントもすごくもりあがってきました。
ちなみに、渡辺竜王は(84)△3六桂打が見えていなかったと感想戦で話していました。

私は16:30頃から大広間・守門の大盤解説会場にお邪魔していました。
74手目頃からです。屋敷伸之九段、佐藤紳哉七段、高浜愛子女流2級のお三方が解説されていました。外はみぞれと雪がいれかわりたちかわり降りしきっていました。盤面の盛り上がりに呼応するかのようでした。
そして、羽生棋聖は(94)△6八飛打の前に一旦席をはずします。
その時です。渡辺竜王がひとり盤面を見つめる対局室が一瞬光って雷鳴がとどろきます。
※雨生ヶ池の竜神様が降りてきた?

↑こちらの動画9分48秒
「18時29分、嵐渓荘の付近で落雷があった。ゴロゴロと大きな音が鳴り、控室の窓を揺らす。」
(将棋連盟Live)天然自然の大演出。大盤解説会場もこれには盛り上がりました。
で、戻ってきた羽生棋聖が(94)△6八飛打。これで渡辺竜王は逃げ場がなくなりました。「高見泰地五段>先ほどの雷のような手ですね。」(将棋プレミアム)。もちろんここで羽生棋聖の手はしっかり震えていました。
 渡辺竜王は打って変わって王手、王手の猛攻撃。大盤解説会場は羽生勝勢といえども一手間違えば大逆転の緊張感にボルテージが高まっていきました。永世七冠達成に王手がかかる一局という事もありましたが、なによりもその盤面のスリリングさに酔いしれていた感じがします。(96)△5一金 のあと、渡辺竜王は持ち時間の八時間を使い切り1分将棋となります。
渡辺竜王の袖をまくっての迫力ある攻勢にも、羽生棋聖は沈着冷静に応じ(104)△4一玉をもって羽生棋聖の勝ち。大盤解説会場は万雷の拍手で騒然となりました。
この一局、本年度将棋大賞の名局賞に選ばれたらいいな~(^^)。期待。

【おまけ記事】
2017/11/24(金) 15:23: 羽生さん、栄養ドリンク的なものを飲んでる!

↑こちらの動画2分30秒頃。
対局中の羽生棋聖ドリンク注入はレア映像のようです。

【こんな風景】


第三十回竜王戦第4局2日目 雪景色の嵐渓荘にて #にいが旅 #新潟旅行

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一瞬の晴れ間 #竜王戦 #にいが旅 #新潟旅行

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家宝 #竜王戦第4局 #封じ手 #嵐渓荘

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