温泉・貸切露天風呂:新潟の温泉旅館「嵐渓荘」

2009年03月24日

源泉 新・井戸


じつは…あたらしく源泉の井戸を掘っておりました。
トントントントンという機械の音とブルーシート。
工事期間中にはお客様にご迷惑をおかけ致しておりました。

そしてついに、無事ドバドバと音をたて、
新しい井戸から妙の鉱泉が吹き出して参りました。

もともと話は2年前にさかのぼります。
当時のブログにも記録しましたが、5年ぶりに源泉井戸を掃除したのが今回の新・源泉井戸掘削の話の発端でした。
昔からの井戸は細くて何をするにしてもハラハラどきどき。詰まったり、壊したりする確率が高い。
しかし5年に1回は井戸掃除をしないといけない。
井戸掃除を頼んだ業者さんから、
今は100メートルの深さの井戸掘りならそんなに費用はかからないと聞かされ、
父と私は…
「ならば、掘ろう!」
と前向きに検討することにしました。
掘削には自分たちの敷地でありながら、許可申請が必要でした。
地下資源であり、近隣の地下水系に影響をあたえる可能性があるからだそうです。
まず、どのポイントを掘るか。
これは掘削会社社長と父とで相談して決めました。
掘削会社の社長さんは長年の経験。父はこれまでの経験と伝承。

・岩盤からにじみでてくるタイプであり、空洞に溜まっているタイプではない。
・現在の井戸から20メートル以内であれば同じ地層のはず
・昭和2年の初めての掘削以降も何度か井戸の場所は移している。
・お客様には玄関に近い方が、「あそこが源泉井戸です」と説明しやすい。
・くるみの木の下は何を植えてもくるみの落ち葉のせいで育たないからちょうどいいんじゃないか。

そんなこんなで…
2008年3月14日 くるみの木の下の空地に決定。
2008年4月許可申請提出
2008年7月許可
ここで掘削工事にとりかかれたのですが、父が作業は雪解け時期にせよとのこと。理由は雪の上で作業したほうが泥汚れが少なくてすむし、閑散期のほうがよいだろうと。ということで来年の春まで作業は待つことになりました。本当は許可がでたところで作業に入りたかったのですが、父の希望だったこともあり。
…そして父は2008年お盆に掘削作業をみることなくこの世を去りました。
源泉が息継ぎせずに圧縮空気を送ったぶんだけドバドバとでてくるキラキラした光景。お父さんにみせたら、どんな顔しただろうかな、たぶんずーっと出てくるところを眺めていたろうな。大げさに悦んだ風な事も言わないし、「掘れば出るこてや」くらいのクールな表情だったろう。でも内心は安堵の気持ちでいっぱい、これからどうやって配管するか考えなければという楽しみ。そんなのがお父さん。
今回、源泉があふれでてくる光景をみてつらつらそんなこと思いました。
源泉井戸がしっかりしたものになれば、5年に一度の配管掃除も楽になるし、なにより源泉が詰まってでなくなるという突発的なトラブルもなくなる。これから息子の私や、もしかしてまた孫たちが宿を継いでくれればこれから100年も悩みが軽減される。そんなのがお父さんの考えでした。

2009年2月27日 八木神社の神主さんにお祓いしてもらい掘削開始



作業は天候にはだいたい恵まれました。
土地の上の方は川石がごろごろしていて掘りにくかったそうです。
掘ったあなに砂利がコロコロと陥るとそれで穴が詰まってしまう。
まずは川石がなくなる層まで掘り進めてパイプをいれて砂利がおちないようにする。
それがなかなか時間がかかったようです。
そしてさらに30メートルまで掘り進め、いったんそこでコンクリートで壁をつくります。
地下水の進入をふせぐためだそうです。
2009年3月1日 砂利問題が解決し、深く掘りはじめ。
尖ったドリルで先に掘り進め、太いドリルに交換しもう1回掘る。
今回は100ミリ径の井戸にするのでそんな作業になりました。
水をどんどん注ぎ込み、ドリルで砕かれた砂や岩を泥水にして地上に送り返す。
作業の音が心配だったのですが、おもいのほか騒音は低デシベル。
しかしお客様からはブルーシートが気になるねとご忠告頂きました。
しばらくのあいだ、本当にご迷惑をおかけいたしました!

2009年3月24日 温泉分析サンプル採取


そして無事期待したとおりの湧出を果たすことができました。
さっそく現在温泉分析してもらっています。
水位も地面から25メートルくらいのところまで上がってきているそうなので、
おそらく現在の井戸とまったく同じではないかと思っています。

それにしても無事に湧出して本当によかったです。
大阪城を建てたのは誰か?豊臣秀吉!ぶー、答えは大工さん。
ではありませんが、井戸掘り会社のみなさんに感謝感謝です。
最後のどこまで掘り進めるかの判断はプロの第六感によるもの。
岩盤を掘り抜いてしまえば、そこから地下に源泉が漏れていき溜まらなくなる恐れもあった。

施主の私がするのは「名前決め」。
越後長野温泉二号井戸 とシンプルでいいかなと思いますが…
越後長野温泉平成井戸
越後長野温泉保男井戸
などもありかなとおもいます。

いずれにしろ、この井戸を大事にしていきます。

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神々の遊びさんからのコメント。2012年08月13日 21:16
突然のコメント恐縮です。

井戸掘りに興味がある者で只今勉強中であります。そこでご質問なのですが新源泉からの揚水の際、既存源泉への影響とかは無かったですか?(揚水量低下、にごり発生など)それと水位25mとの事ですがある程度自噴していなくても水中ポンプで揚水するものなのでしょうか?やはり井戸は密閉してあるのですか?
神々の遊びさんからのコメント。2012年08月13日 21:20
訂正です。文章へたで申し訳ありません。

2~3行目

ある程度自噴していなくても水中ポンプで揚水するものなのでしょうか?やはり井戸は密閉してあるのですか?

ある程度自噴もしくはGLギリギリまで水位がなくても水中ポンプ等で揚水できるのでしょうか?井戸はやはり密閉して圧がかかってる状態ですか?
らんけいごおさんからのコメント。2012年08月13日 22:34
\(神々の遊びさん)/

ご質問ありがとうございます。

近いところでの掘削でしたが影響は全くありませんでした
このとき掘った井戸は直径100mmのパイプが通せるくらいの穴でした。
既存の井戸(こちらは直径50mmパイプ程度の穴です)も小さい穴です。
私も素人なのであくまで感覚的な話になりますが、
いずれも小さい穴なのでその穴を掘ったことで、
まわりの水を寄せ集めるような大きさではなかったからではないかと感じています。

揚水について。
今は100mmの径があれば落とし込める水中ポンプもあるそうなのですが、
当方の泉質はかなりの塩分をふくむ強食塩泉でして腐食に耐えられません。
なのでエアーリフト方式で揚水しています。
井戸は密閉していません開放です。
コンプレッサーで圧縮された空気を地下へ送り、
その空気の泡が上に登ってくるにつれ大きな泡になりながら源泉を抱き込んできて、
地上に現れるときには勢いよく地下水を吐き出すという方式です。
なのでブハーッ、ブハーッドドドーという音で流れ出てきます。

100メートル掘り水位は地下30メートル位ですがその方式で十分に揚水できています。
初めてその方式を聞いたとき感覚的にそんなので30メートルも上がるのか?と思ったのですが、
パイプの径が既存は30~40mm、今のでも100mm程度の細さならば、
空気の泡の地上にもどる勢いで毎分30Lは湧出されるようです。

以上、ご参考になれば。
神々の遊びさんからのコメント。2012年08月14日 13:29
ご回答ありがとうございます。
非常に勉強になります!

もう一つ質問させてください!
地層に関してですが当方の庭はかなりの厚さの砂礫層であるらしいのですが砂礫であれば地下水が湧出する可能性は高いですかね?
ご存知であればご回答願います。
らんけいごおらんけいごおさんからのコメント。2012年08月16日 00:11
\(神々の遊びさん)/

さすがにその辺は私はわかりません(^^;)。
お役にたてずもうしわけありません。
この機会にネットで井戸掘りを調べてみたのですが、打ち抜き井戸掘りというのがあるのですね。おもしろそうです!
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