2007年08月31日
夏祭り報告
私たちが暮らす下田郷(新潟県三条市旧下田村地域)では、毎年8月の第4土曜日に“しただふるさと祭り”、そして “雨生の大蛇祭”が開催されます。今年は8月25日でした。「雨生」は「まごい」と読みます。
“しただふるさと祭り”は五十嵐川の特設河川会場、歌あり踊りあり石投げ大会ありで盛り上がり、“雨生の大蛇祭”は、八木神社を出発した御輿の大蛇が、しただ郷の数カ所を移動してねり歩きます。
朝早いのは雨生(まごい)の大蛇祭。まずは水くみからはじまります。各団体の選抜メンバーが5時に集まり、しただ郷の最奥にひっそりと佇む“雨生ヶ池”へと山道を歩きます。今年は晴天に恵まれ、雨生ヶ池とそのブナ原生林は一段と美しかったようです。写真は選抜メンバーの渡邉さんから頂きました
さてさて、かつてこの雨生ヶ池にすむ水神の大蛇が美しい若者に化けて、地元の庄屋の娘・笠堀姫に子供を授けたのだそうです。生まれてきた赤ん坊の脇の下には、うろこが生えていたそうな。
その後、笠堀姫はその若者の行方を探ろうと、若者の着物の脇の下に赤い糸を縫いつけ、そして、糸をたどってたどりついたところが山奥の雨生ヶ池。笠堀姫が鏡のような水面をのぞき込むと、にわかに泡立ち巨大な蛇が水中から首をもたげた!そしてこういった「私は死んでしまう。なぜなら、おまえが糸を縫いつけたときの針が体に災いをもたらした。私は金物が苦手なんじゃ。授けた子供は立派な男になるだろう。よく育てよ。」
その後、赤ん坊は五十嵐小文治と呼ばれるようになり大変な力持ちに育ちます。伝説によれば、五十嵐川河畔から小文治投げた大石が遙か遠くの杉の老木にぶち当たりめり込んだ。そのご神木を奉る神社が全国五十嵐姓の総本家「五十嵐神社」。この伝説を基にして全国石投げ大会がしただふるさと祭りでは開催されます。そして、もうひとつ、今でも雨生ヶ池には金物を投げ入れてはいけないことになっています。金物を投げ入れたものには災いが訪れるであろう…と。
池の奥にわき水が溢れ出ている場所があり、御神酒を捧げてタンクに水を汲んできます。その水を数人がかりで出発式の行われる八木神社まで運びます。
八木神社には大蛇御輿を担ぐため、しただ郷の各地の団体がそれぞれの法被姿で集合しています。私が所属するのは八木ヶ鼻龍神会。八木神社のお膝元に暮らしていることもあり、出発式から最初の行列行進では頭を担がせてもらえます。やはり御神輿、先頭が華のようです。
大蛇御輿の出陣いよいよ。まずは各団体のはっぴあわせ。天淵会、八木ヶ鼻龍神会、笹岡中組、蛇蛇蛇(じゃじゃじゃ)一家、蛇苺、蛇ってハニーなどなど各地域や世代ごとに担ぎ手チームはいろいろあります。
そして、神社内でお祓いしてもらいました。詔をあげてもらい榊をささげ、御神酒で消毒。ふと、神社のなかを見渡していたら、こちらの神社で挙式された方の写真を発見!よく見たら、嵐渓荘によくお越し下さるmmさんご夫婦でした。おふたり、その後も仲良く暮らしてらっしゃるのでしょうか?
神社のなかに緊張感が湧いてきます。龍神の神楽舞いが舞われて、大蛇に魂が入魂されました。稚児さんたちがかわいらしい姿を見せ、葎谷太鼓による出陣太鼓が奏でられます。今年は天気もよく、杉の老木の回廊には木漏れ日ふりそそぎ、荘厳な雰囲気さえ感じられました。
大蛇の行進は、旧・下田村内を4ヶ所、移動しながら行われます。最初の行進は八木神社から介護老人保健施設・いっぷくまで。途中、大蛇の頭には笠堀姫と男衆が載せられます。大蛇は重いので休み休み。お色直ししてあげる男衆。…恋の花咲くこともあるんでしょうか。
朝8時半からはじまった行進も正午には北五百川地内のかもしか病院で一旦ゴール。担ぎ手にはお弁当とお茶、子供たちにはお菓子がふるまわれました。昼からは荒沢、大浦の2ヶ所に大蛇は移動して行進します。そして、最後はしただふるさと祭りのメイン会場に到着することになります。私は午後から地元の商工会青年部出店手伝いのため、御輿担ぎはここでおしまい。子供と記念写真撮ってもらって、弁当たべたらメイン会場へと急ぎました。
かなりの炎天下。こどもたちの熱中症が少し心配でしたが、祭りのメイン会場に到着!しただ商工会青年部はたこ焼き販売と会場内のゴミを拾う“ゴミ拾い隊”を結成。たこ焼きは人数が揃っていたので、ゴミ拾い隊で出動。のぼり旗を腰に巻きつけ、ゴミかごをぶらさげゴミ拾い。ラムネの蓋や割り箸などゴミはたくさんおちていました。
そしてたこ焼き。昨年はあまりの楽しさに自宅用のたこ焼きプレートを買ってきて、家でもたこ焼きつくったりしました。今年も暑かったですけど楽しかったです。自分でやってみると難しさを感じるのでありました。
子供はほっといたのですが、娘の方は友達を見つけてお面をつけて一緒に走り回っています。
息子の方は三条凧協会さんが無料で配っていたビニール製凧をゲットした模様。土手の上で凧揚げしています。なかなかうまく揚がらないようなので、たこ焼き場から離れ手伝いにいってあげました。いい風が吹いてきて、60mの凧糸を全部だしきるまで凧は青空に上昇!たこ焼き忘れてたこ揚げに熱中…。非常にたのしかったです。
祭りもそろそろ大団円。各地を転々と巡ってきた大蛇が会場に到着。とぐろを巻きながら、餅をまきます。残念ながら、うちの子たちは一個も拾えなかったとのこと。来年がんばりましょう。
とぐろを巻ききった大蛇は頭がはずされ胴体部分には火がかけられます。ゴウゴウと炎をあげて、朝に入魂された大蛇の魂はまた大空へと昇天していきます。最後はこの炎を囲んで太鼓にあわせて盆踊りとなります。
盆踊りのあとは花火。本当に小規模な花火大会ですが、観客席と打ち上げる場所がとても近いので迫力があります。今年は50万円の花火があがるということで、それが目玉でした。ベスビオス級スターマイン!とはいきませんが、麗しきスターマインが下田の夜空を綺麗に染めました。
最後はナイアガラ。
祭りの後片付けに青年部員は翌朝、再集合。田んぼのまんなかで花火は打ち上げられましたから、花火の殻をみんなで手分けして拾います。これでようやく夏祭りはおしまい。始まる前は準備や役割分担で面倒くさいなー!と思ったりもしますが、終わってみればなんだかとても寂しくなります。そして、今年も夏が終わったな…と。
TITLE: 行けなかったよ〜
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幼稚園の行事(夕涼み会)があって、下田へ行けませんでした。
行ってお祭りを楽しみたかったのに〜!
ナイアガラまでやってるとは知りませんでした。
来年は行くぞ〜!
※プリキュアのお面とビニール凧、よかったね!